ハウスリストとは、名刺交換や問い合わせなどで一度でも自社と接点を持った見込み客と顧客の情報をまとめたリストです。
展示会やウェビナーで集めた名刺も、整理すればメールでの情報提供や、取引が止まった顧客への再連絡に使えます。
さらに、ハウスリストの中で受注に至った顧客の共通点は、まだ接点のない企業のうちどこに営業するかを決める材料にもなります。
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この記事のポイント
- ハウスリストは、一度でも自社と接点を持った相手のリスト
- 受注した顧客の共通点は、新規開拓の狙い先の条件になる
- 連絡の前に、リストを整理して相手ごとに分ける
ハウスリストとは

ハウスリストの特徴は、リストに載っている相手がすでに自社を知っていることです。
相手は過去に自社と名刺を交換したり、資料を読んだりしているため、まったく知らない会社から連絡が来るよりも話を聞いてもらいやすくなります。
主に、マーケティング担当がメールを送る相手を選ぶときや、インサイドセールス(電話やメールで商談をつくる担当)が連絡先を探すときに使います。
ハウスリストに入る相手
ハウスリストに入るのは、自社が何らかの形で接点を持った相手です。
ハウスリストに入る5つの経路
- 名刺交換・展示会:訪問や展示会のブースで受け取った名刺
- 問い合わせ・資料ダウンロード:Webサイトのフォームに入力された会社名と連絡先
- セミナー・ウェビナー:申し込みと参加の記録
- 過去の商談:提案や見積もりまで進んだが、受注に至らなかった相手
- 既存の取引先:いま取引がある顧客と、取引が止まった顧客
購入したリストや、接点のない企業を集めたリストは、ハウスリストには含めません。
ハウスリストに入れる項目
ハウスリストに入れる項目は、企業・担当者・接点の履歴・検討状況の4種類です。
ハウスリストに入れる4種類の項目
- 企業の情報:会社名・所在地・電話番号・業種・従業員数・法人番号
- 担当者の情報:部署・役職・氏名・メールアドレス・決裁権の有無
- 接点の履歴:接点を持った日と経路、最後に連絡した日
- 検討状況:課題・興味のある商品・検討の時期
法人番号は国税庁が会社ごとに付ける13桁の番号で、社名や住所が変わっても変わらないため、同じ会社かどうかを見分ける手がかりになります。
最初から全項目を埋めようとせず、使い道に必要な項目から入れます。
ハウスリストと似ているリストの違い

ハウスリストと似ているリストの違いは、自社と接点があるかと、何に使うかです。
| 種類 | 自社との接点 | 主な使い道 |
|---|---|---|
| ハウスリスト | あり | 見込み客の育成、休眠顧客への再連絡 |
| リード | あり | 育成して商談にする相手そのもの |
| ホワイトリスト | なし | 条件に合う企業への新規開拓 |
| コールドリスト | なし | ホワイトリストを作る元の母集団 |
リード
リードは見込み客そのもので、ハウスリストはリードと既存顧客の情報をまとめて管理する入れ物です。
展示会で受け取ったまま机にしまってある名刺のように、リードであってもまだハウスリストに入っていない相手もいます。
ホワイトリスト
ホワイトリスト(白地リスト)は、自社とまだ接点がないものの、ターゲットの条件に合う企業を集めた新規開拓用のリストです。
相手は自社を知らないため、最初の連絡は自社の紹介から始めることになります。
ホワイトリストの条件は、ハウスリストの中で受注に至った顧客の業種や規模から決めると、売れる見込みの低い企業が混ざりにくくなります。
絞り込み方を変えると、電話の成果も変わります。
弊社の独自調査では、代表者名が分かる会社に絞ると、受付を含めて会社の人が電話に出た割合が、代表者名が分からない会社の2倍以上になりました。
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ホワイトリストの作成を検討中の方へ›(出典:弊社の独自調査。ある法人向け商材の新規開拓で、新しく作った営業リスト6,475社に架電した実績を集計〈2026年8月25日〜10月7日、架電7,586回〉。代表者名が分かる会社69.3%、分からない会社32.0%)
コールドリスト
コールドリストは、接点がなく、自社の商品が必要かどうかも分からない企業を集めたリストです。
例えば「東京都の製造業すべて」のような広いリストがコールドリストにあたり、そこから従業員数や導入のきっかけで絞り込んだものがホワイトリストになります。
ハウスリストの活用方法

ハウスリストの使い道は、連絡する相手によって3つに分かれます。
まだ検討していない見込み客を育てる、取引が止まった顧客にもう一度声をかける、受注した顧客に似た企業を新規開拓する、の3つで、3つ目はハウスリストの外にいる企業に向けた使い方です。
リードナーチャリング
リードナーチャリング(見込み客の育成)とは、すぐには商談にならない見込み客に役立つ情報を届け続け、検討の時期が来たときに声がかかる状態をつくることです。
例えば資料をダウンロードした人には、導入事例、料金の案内、相談会の案内の順にメールを送り、反応が続いた人に電話をかけます。
ハウスリストに検討状況の印が付いていれば、相手の段階に合わせて送る内容を変えられます。
休眠顧客の掘り起こし
休眠顧客の掘り起こしとは、過去に取引や商談があったものの連絡が止まっている相手に、新しいきっかけを持ってもう一度連絡することです。
例えば最後の連絡から1年以上たった取引先に、新しいサービスや価格改定の案内を送ります。
連絡が止まっていた期間が長いほど、相手の会社や担当者は変わりやすくなります。
弊社の独自調査で約13万件の会社・店を5か月あけて比べたところ、それだけの期間でも代表者名のデータは約42社に1社(2.37%)で更新されていました。
連絡する前に、会社がまだあるか、担当者が在籍しているかを確かめます。
(出典:弊社の独自調査。弊社のデータベースで、求人媒体・掲載サイトから取得したデータを5か月あけて比較〈2026年4月〜10月に取得〉)
受注した顧客に似た企業への新規開拓
ハウスリストの中で受注に至った顧客の共通点は、まだ接点のない企業のうち、どこに営業するかを決める条件になります。
受注した顧客から拾う4つの共通点
- 業種:受注が多い業種
- 従業員数:受注した会社の規模の幅
- 地域:訪問や納品ができる範囲
- 発注のきっかけ:人を採用していた、拠点を増やしていたなど、受注の前にあった動き
弊社の独自調査では、同じ新規開拓営業リストでも、従業員1〜9人の会社は決裁者と話せた割合が全体の2.3倍になりました。
反対に、従業員500人以上の会社では全体の3分の1以下にとどまる傾向がありました。
ある法人向け商材の新規開拓での結果で、どの規模の会社に届きやすいかは商材によって変わります。
そのため、自社で受注した顧客の規模が絞り込みの出発点になります。
「STREAM X」では、業種や都道府県で絞り込み、従業員数・資本金・設立年・代表者名などの項目が入ったテレアポ用の営業リストを作れます。
受注した顧客に似た企業のリストを検討中の方へ›(出典:弊社の独自調査。ある法人向け商材の新規開拓で、新しく作った営業リスト6,475社に架電した実績を集計〈2026年8月25日〜10月7日、架電7,586回〉)
ハウスリストのメリット

ハウスリストがあると、相手が自社を知っている状態から営業できるため、広告や外部の環境に頼らずに商談をつくれます。
担当者と決裁者の情報を残せる
部署・役職・連絡先と、過去に誰と何を話したかを残せるので、次に連絡する相手と内容を選べます。
前任の営業が異動しても、後任がリストを見れば、どの担当者に何を提案していたかが分かります。
広告費をかけずに商談をつくれる
一度集めたリードには追加の費用をかけずに何度も連絡できるため、新しいリードを広告で集め直す回数を減らせます。
出展費をかけて展示会で集めた名刺も、1回のお礼メールで終わらせなければ、次の商談の候補として使い続けられます。
外部の変化に左右されにくい
検索エンジンの仕様変更や広告単価の上昇があっても、自社が持つ連絡先には直接連絡できます。
Web広告からの問い合わせが減った月でも、ハウスリストへのメールや電話で商談の数を補えます。
ハウスリストの作り方

ハウスリストは、項目を決め、散らばった情報を集め、重複をそろえ、検討状況の印を付ける4段階で作ります。
名刺や問い合わせが部署ごとに散らばっているほど手間がかかるため、一度に全部を片付けようとせず、段階ごとに進めます。
入れる項目を決める
入れる項目は、使い道に必要なものだけを先に決めます。
メールで見込み客を育てるならメールアドレスと検討状況、休眠顧客に電話するなら電話番号と最後に連絡した日が欠かせません。
項目を増やしすぎると入力が続かず、空欄の多いリストになります。
名刺や問い合わせの情報を1か所に集める
名刺・問い合わせフォーム・展示会の来場者リスト・商談の記録など、部署や担当者ごとに散らばった情報を1つの表かツールに集めます。
少人数で使うなら表計算ソフトでも始められ、複数の部署で更新するなら、名刺管理やCRM(顧客管理の仕組み)、MA(メール配信などを自動で行う仕組み)を使うと管理しやすくなります。
紙の名刺はスキャナーや名刺管理アプリで読み取り、手入力の手間を減らします。
重複と表記ゆれをそろえる
同じ会社が「株式会社」の有無や旧社名で別々に登録されていると、同じ相手に二重に連絡してしまいます。
法人番号や電話番号を手がかりに、同じ会社の行を1つにまとめます。
登録したときの社名や住所などの企業情報は、時間がたつと古くなります。
弊社のデータベースで約91万社を8.5か月あけて比べたところ、92.4%で何らかの項目が更新されていました。
どれだけ古くなっているかはリストを作った時期によって変わり、全件を自社で確かめるのは手間がかかります。
STREAM では、手元のリストに最新の企業情報を付け足す情報付与や、表記ゆれをそろえるデータクレンジングにも対応しています。
ハウスリストの整理と情報の更新を検討中の方へ›(出典:弊社の独自調査。弊社のデータベースで、2025年12月24日と2026年9月7日のデータを比較)
検討状況の印を付ける
「今すぐ検討」「情報収集中」「取引が止まっている」のように検討状況の印を付けると、相手ごとに送る内容を分けられます。
印の基準は、最後に連絡した日や、資料のダウンロード・問い合わせの有無など、誰が付けても同じになる条件で決めます。
営業とマーケティングで同じ印を使うと、同じ相手に別々の担当者が連絡する重なりや、誰も連絡しない抜けを防げます。
ハウスリストを活用した成功事例

成果を出した会社は、連絡する相手を条件で選び直しています。
新規開拓のリストは受注しやすい企業の条件で作り直し、ハウスリストは相手の業界や検討状況で分けてから連絡しています。
自社で作ったリストを条件で作り直し、アポ率が0.22%から4.05%に
営業代行会社のR社は、自社で作ってきたリストから、条件を指定して作る「STREAM X」のリストに切り替えたあと、アポ率が0.22%から4.05%になったと公表しています。
架電件数で見ると、自社で作ったリストでは1,345件でアポ3件、STREAM Xのリストでは247件でアポ10件でした。
R社は、リスト作成の工数が82%減ったことも公表しています。
比べた期間や商材は公表されていないため、この差をリスト変更だけの効果とは判断できません。
テレアポ用リストの切り替えを検討中の方へ›(出典:STREAM X公式LP「実際の比較データ」「導入企業の声」/株式会社STREAM https://stream-data.co.jp/lp/expo)
業界ごとにメールを分けて、月10件ほどのホットリードを生んだ
Automagi株式会社は、MAにためていた顧客データとセミナーを組み合わせた施策で、月10件ほどのホットリード(すぐ商談になりそうな見込み客)を生みました。
同社のマーケティング担当は未経験者2名だけだったため、すでにあるハウスリストとセミナーの運営経験を生かす施策に絞りました。
セミナーの案内メールは業界ごとに異なる内容で送り、反応した相手に電話をかけて商談につなげています。
月10件という数字は、広告で集客したセミナーも含めた取り組み全体の結果です。
約3万件のリードから「今すぐ客」を自動で見つけた
株式会社エルテスは、MAにためていた約3万件のリードから、購入の見込みが高い「今すぐ客」を自動で見つける仕組みを作りました。
どんなリードを今すぐ客とするかを先に決め、その条件に合うリードをMAが抽出して担当者に知らせるように設定しています。
メールは営業へ渡せる状態にすることを目標に内容を考えて送り、訪問や面談を担う営業が効率よくアポイントを取れる状態になりました。
この事例では、成果の件数は公表されていません。
(出典:ハウスリストとは|4つのポイントで収益最大化する活用法を解説「事例1」「事例2」/株式会社MOLTS https://moltsinc.co.jp/media/knowledge/17573/)
ハウスリストに関するよくある質問

ハウスリストに個人情報を入れるときの注意は?
担当者の氏名やメールアドレスは個人情報にあたるため、取得したら利用目的を本人に知らせるか、公表しておく必要があります。
ただし、会社の人として名刺を交換した相手に自社の案内を送ることは、取得の状況から利用目的が明らかだとして、改めて知らせなくてもよいとされています。
問い合わせフォームや資料ダウンロードで連絡先を集めるときは、入力画面に「サービスの案内に使う」などの利用目的を書いておきます。
(出典:個人情報の保護に関する法律 第21条/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057、「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A Q4-16/個人情報保護委員会 https://www.ppc.go.jp/personalinfo/faq/APPI_QA/)
ハウスリストにメールを送るときの注意は?
広告や宣伝のメールは、原則として受け取る人の事前の同意が必要です。
ただし、名刺などでメールアドレスを知らせてきた相手や、取引のある相手には、同意がなくても送れます。
どの場合も、送信者の氏名または名称と、配信を止めるための連絡先をメールに書き、配信停止の連絡があった相手には送りません。
(出典:特定電子メールの送信の適正化等に関する法律 第3条・第4条/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0100000026、特定電子メールの送信等に関するガイドライン/総務省・消費者庁 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/pdf/m_mail_081114_1.pdf)
【まとめ】ハウスリストは、既存の相手にも新規開拓にも使える
ハウスリストは、相手ごとに分けて連絡し、受注した顧客の共通点を新規開拓に生かすことで商談を増やせます。
読み終えたら始める3つのこと
- 集める:散らばった名刺と問い合わせを1か所に集め、重複をまとめる
- 分ける:検討状況の印を付けて、送る内容を分ける
- 書き出す:受注した顧客の業種・規模・地域・きっかけを書き出し、新規開拓の条件にする
手元のリストの整理や、受注した顧客に似た企業の営業リスト作りは、STREAM に相談できます。
ハウスリストの整理と新規開拓のリストを検討中の方へ›